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教育達成目標

学部卒業時の教育達成目標

環境設計とは人間と環境の共生という理念にたって、両者の関係のありかたを考察し、具体的な提案をすることです。環境設計学科では、エコロジー、持続可能性、資源、文化遺産、グローバル化、地域再生、景観といった近年の懸案に応えるため、芸術工学の基本理念にたって、技術、人間、社会、自然に関する多角的な知識を集結して考察し、芸術的センスあふれる建築、都市、緑地、ランドスケープなどをデザインできる創造的な設計家を、 国内外の設計家資格に適合し国際的にも通用する枠組みのなかで組織的に育成することを教育の目的としています。
この目的を達成する環境設計学科の教育目標は、環境設計分野に必要な(1)基礎的能力を高め、(2)4つの想像力を培い、(3)実践的な解決能力を提示する能力を有する人材を育成することです。
これらの具体的内容は以下のとおりです。

(1)基礎的能力

  1. 自主的・継続的学習能力:多様化する環境に対し、自主的かつ継続的に学習する能力。
  2. 調査や文献読解力:野外調査及び文献資料をもとに、環境設計に係わる対象を正確に把握する能力。
  3. 外国語の能力:外国語の文献理解と環境設計の分野で国際的に通用するコミュニケーション能力。
  4. 科学的思考力:数学、 自然科学及び情報技術等の科学的分析と応用を用いて環境設計に係わる諸 現象のモデル化や最適解を導き出す能力 。
  5. 表現能力:文章表現や情報技術等を活用し、計画・設計の内容を正確に他者に伝えることのできるプレゼンテーション能力。
  6. 議論能力: 論理性に基づいた口頭発表力、 討議等にあって自己の考えを他者に的確に伝えるコミ ュニケーション能力。

(2)4つの想像力

  1. 空間的な想像力: あらゆる存在や現象が実際の環境、 すなわち具体的な場所や地理的な広がりの中に展開することをイメージしようとする志向とその能力。
  2. 時間的な想像力:現代の環境が、過去からの遺産で構成されていることを認識しつつ、そのなかで未来志向的な提案をしようとする意欲とその能力。
  3. 他者についての想像力: 社会が異なった歴史や文化に属する多様な人々から構成されていることを自覚し、社会的な少数派の文化的尊厳に配慮しながら、共生や平等、公正の理念に従った設計を行う能力。
  4. 自然の一部としての自己についての想像力: 生き物としての自分を常に意識し、 人間や生物の命がいかなる自然の恵沢によって成立しているかについて繊細な感覚を持ちながら、 自然生態系への尊敬の念に基づいた設計を行う能力。

(3)実践的な解決能力

  1. 設計能力:用途、機能、美しさ、快適性を踏まえ、対象のもつ種々の条件を考慮しながら、環境にとって適切、かつ具体的な空間を提示する能力。
  2. 計画・制度立案能力:環境設計の意味を理解し、社会の要請を踏まえ、既存の制度を前提としつつ、持続可能な社会を達成するための計画とその法規制を含めた制度を立案する能力。
  3. 組織化の能力:適切な環境を維持するために、制度や計画の継続性を考慮して、人的資源を有効に活用する組織つくりの能力。

なお,環境設計学科は、これらの教育目標をもとに、日本技術者教育認定機構( JABEE)の認定を目指した教育プログラムを準備しています。

10〜20年先の卒業生の将来像をイメージした教育目標

今後の社会では、地球規模での環境問題や、身近な自然の喪失、共同体の崩壊という地域的な環境問題がますます深刻になります。設計家には今以上に、環境と人間との総合的な関係をより適切なものにすることが、 求められます。
環境設計学科では、 そうした観点から、 基礎科学の授業とともに、具体的な地域の実態やあるべき姿について総合的かつ実践的に学ぶため、フィールドワーク(野外調査など)を中心とした学外実習や、実際に建物や緑地を設計する設計演習を中心に教育課程を編成しています。その教育を通して、上記の基礎的能力、想像力、実践的解決能力を養成し、卒業生たちが建築家、造園家、都市プランナー、環境コンサルタント、公務員、NGOあるいはNPO活動など、多様 な職種について幅広く活躍することを目標としています。